日本語には叔母と伯母があり、同様に叔父と伯父がある。英語だとアンティーもアンクルもシスターもブラザーも一緒くたなのに、やはり古くから縦社会なゆえ上下関係をはっきりさせるのは必須なのだろう。伯母と伯父は親より年上の兄弟姉妹、叔母と叔父は年下である。
私の場合、母方には叔母が二人いる。どちらも血はつながっていない。父方は伯母一人と叔母二人だが、血がつながっていようがいまいが疎遠なまま名前は知っている。博子おばさんに至っては若くして亡くなってしまったし、会った事がないどころか従兄弟二人の名前も定かでない。
5人のおばさんが大丈夫かとまるで声をかけてくれなかったのは、姪に興味がなかったのか、関わりたくなかったのか。考えると私より前にあの母親とやりとりをしないといけない訳だからバリヤーを破る気力がなかったか怖かったかな。私も今となっては分かるけど、でも昔は逃げるところがなくて悲しかったよ。行くとこがなくて住まわせてやってるのに生意気だと。
姪が子供の時に当時唯一の叔母だった私は海外で何も直接声をかけなかった。今は立派な大人だけど、逆に直接メールを出そうもんなら母親にすぐ報告される。また何を言うかと10倍返しは嫌だからもう黙りましょう。向こうも今更何も言わないのだから何も望まれていないんだよ。
誰か私に「大丈夫だから」と言ってよ。
Friday, 5 June 2020
父とガムテープ
父は大変もの持ちが良く、良いものを買って手入れをして長く長く使いました。アルゼンチンで買った良質の靴はまさに一生モノで、よく玄関でまず靴クリームを古い歯ブラシで丁寧に塗り、それから靴ブラシをシュッシュッと左右からつま先かかとまで勢いよくかけるのを見るのがとても好きでした。
長持ちしないものはガムテープでできるだけ長持ちさせました。連れ合いにはケチだの田舎者だの言われてもへっちゃらでした。破れた海水パンツまでガムテープで貼り合わせ、一緒にいた孫におじいちゃんお尻が見えてると言われたと大笑いしてました。プールのカバンの手提げの部分も、貼れるところは貼るのが当たり前でした。残念な事に私は使い捨て派。$2ショップやディスカウントショップで靴も買い履きつぶします。
明日引っ越す先は古い家の匂いがするほどオンボロな家です。取り壊し新築の許可待ちだそうですから修理は頼んでも無理でしょう。新しいガムテープを買って自分なりに直せるところは直して、父からお褒めにあずかりたいものです。空から見ててね。
長持ちしないものはガムテープでできるだけ長持ちさせました。連れ合いにはケチだの田舎者だの言われてもへっちゃらでした。破れた海水パンツまでガムテープで貼り合わせ、一緒にいた孫におじいちゃんお尻が見えてると言われたと大笑いしてました。プールのカバンの手提げの部分も、貼れるところは貼るのが当たり前でした。残念な事に私は使い捨て派。$2ショップやディスカウントショップで靴も買い履きつぶします。
明日引っ越す先は古い家の匂いがするほどオンボロな家です。取り壊し新築の許可待ちだそうですから修理は頼んでも無理でしょう。新しいガムテープを買って自分なりに直せるところは直して、父からお褒めにあずかりたいものです。空から見ててね。
Sunday, 10 May 2020
父のヘッドホン
今にして思えば父は早くから難聴でした。でも本人は認めるどころか叫ぶ私の声が小さいと言い返されました。ルックスが大事な「ええかっこしい」のダンディな三宅さんでしたから、補聴器を受け入れたのは随分あとになってからでした。
実家のリビングのテレビのボリュームがどんどん上がり、「うるさい!」と母親に疎まれ別の小さい部屋のテレビが父専用になりました。更にうるさいからヘッドホンで見るよう指示されましたが、途中私が新しいヘッドホンを電気屋で探してあげたら喜びホームに移ってからも使い続けていました。
デスクと本棚とソファとテレビの部屋。結果的に邪魔されずこの部屋で一緒に時代劇をたくさん見る事ができました。御宿かわせみ、鬼平犯科帳、剣客商売は特に好きでしたがヘッドホンのプラグを外すと雷雲に負けない音量でしたから、ヘッドホンから漏れる音声と画像で私は楽しみました。
あの部屋はあっと言う間に、もしかしたら父がまだいる頃から、整理整頓され父の書き物、ファイル等は処分されました。残念だけど口を挟めないのでしょうがありません。そうして私も黙る事を覚えました。それでも物は失くなっても記憶は失くなりません。2年弱あの部屋で一緒に時間を過ごせて本当に良かったです。
父の難聴がヘッドホンのせいで益々悪化したかはわかりません。私も聞こえが良い方ではありませんが、余計な雑音や悪口が聞こえなくて良い反面、好きなおしゃべりもままならず電話も敬遠して引きこもったようでかわいそうでした。
コロナの影響で自分の部屋にこもる中、頭上の世帯主のリビングから重低音が響く度に、イヤホンでラジオを聞いていてふと父のヘッドホンを思い出しました。




