Wednesday, 18 April 2012

師、遠方より来たる

むかし働いていた頃に駐在だったI氏から、オーストラリアに行くついでにNZにも足を伸ばすから会いましょうと、わざわざメールを頂いたのが数ヶ月前。当日、小雨で涼しい中12年振りにお会いして、相変らず実直なI氏に心がポカポカ暖まりました。駐在の任期を終えて帰国されたのが18年前。当時もトップとボトムでお話しする事はめったになかったし、帰国されてからはたまにNZの新聞を送る以外、年末年始のご挨拶を(しかもメールで)申し上げるしかないのに、どうしてこんなに細く長く続くのか、考えてみたら不思議です。

I氏との約束の前日に、1ヶ月前に訳したものが拙すぎて使えないと言われました。「使えない」と"stupid" は、何度言われてもいやな言葉で、その度に消えてなくなりたくなります。翻訳もあえなくここまでと途方に暮れていたので、数時間でも懐かしい人とお話ができ、大げさですがおかげさまで命の洗濯ができました。
駐在の中でも、特にI氏がアンカー(碇)のように感じられたのは、そのお人柄のせいかもしれません。自分が昔の彼と同じ年齢になった事にふと気づいて、いやに情けなく感じますが、わざわざ地球の裏側のNZで出会うなんて、良い時に良いところにいたもんだと今更ながら思います。

私もI氏のお子様3人もNZの現地校に行きました。子供だった時分の苦悩と経験を思い出しながら、I氏の親としてのその頃のお話を聞いて、へ~そうだったのかと思ったりしました。お互いの親、子供には言わないことを、ノートを比べるようにして話すのも、案外おもしろいものでした。結局それだけ年を取ったということですが、それでも思い出話というものは、聞いてくれる人がいないとできません。昔の話など使えないと思う人もいるでしょうが、どうぞそうとは口に出さないで、たまには少しだけ聞いてやってください。たまにでいいですから。

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