在宅ケアで二人の子供の世話をするお父さんが保健省を相手取って起こした裁判に保健省が不服を申し立てていた件で、やはり原告側の主張を認めるという判定が先日控訴裁判所で下されました。
お父さんといっても70歳を過ぎていて、子供たちは共に40歳を過ぎた生まれつき知能障害を持つ大人です。各テレビ局から喜びのインタビューを受けるお父さんの横では、息子がしきりに指をしゃぶっていました。障害を抱える我が子の世話で仕事に就けず収入のない親にも、施設で働くケアスタッフと同様の労働賃金を支給するべきだと訴え始めて12年。最初は人権侵害を訴えて、国をその審査をする法廷に持ち込みました。そこで差別であるとの判定が出ると、次は高等裁判所へ。そこでも既存の政策は差別であるとの判定が出て、今回の原告勝訴が3度目の正直です。
判定後に盛んに親子が笑顔で見せたポーズは指三本。その意味はthree strikes and you're OUT! (三振バッターアウト)。
子供たちがどこまで理解しているか分かりませんが、お父さんのこのファイトが、孤独で経済的に苦しむ他の何千という家族にどれだけ励みになったことか。またテレビから伺える親子の交流の仕草から、「育ててやった」と驕りたかぶる親にも爪の垢を煎じて飲ませてやりたいと思いました。
保健省が最高裁判所にまで持っていくかどうかはまだ分かりません。予算発表を数日後に控え、ケアにお金が回るとは思えませんが、昔はそれでも福祉国家としてその名が世界に知られた小国NZ。社会主義国家への道をたどっている、とラジオで非難が横行するのはさておいて、昔の面影が影も形もなくなるのは残念です。
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